多摩保育ゼミナール 5月講座内容
村石昭三先生:遊びに生かせ、子どもの「想い」
今年も多摩保育ゼミナールが始まりました、1年間どうぞよろしくお願いします。まず、最初に《飾りことば五十音遊び》をやってみましょう。この遊びの飾り言葉は、形容詞です。
<あかい い〇い う〇い え○い お〇い…>というように、50音順に3文字の「い」で終わる形容詞を、手を3回叩いて、リズムにのせながら順番に言っていきます。「いたい」「うまい」「えらい」「おそい」という具合ですね。ぜひ子どもたちと一緒に遊んでみてください。
さて、今日の講座のテーマは〔遊びに生かせ、子どもの「想い」〕です。ことば遊び研究会では、毎年『幼児のことば遊びの会』という夏の講習会を行っています。その大会のテーマも本日と同じなのですが、案内パンフレットのあいさつ文にこのようなことを書きました。
…… 子どもは「あした」が好き。いっぱい楽しい「遊び」があした、やってくると「想う」からだ。あした、自分で想った大好きな歌を口ずさみ、自分でこうあれかしと想った世界を絵に書く。また、大好きなお話の世界を創って遊ぶから楽しい。遊びは、子どもの「想い」から始まる。
「遊び」というものを、勘違いしている人もいます。悪い例を挙げると、一部の園では、「遊び」というのを、教えることを中心にやっているところもあります。また、体を動かしたり、ゲームをしたりするのも「遊び」として大事な面もありますが、私が「遊び」で一番大事なものとして考えたいのは、子どもの「想い」だということです。大好きな歌を口ずさみながら、子どもの「想い」がその歌の中に込められる。絵を描くというのも、子どもの「想い」がその絵に表れる。こういうことが大事。例えば、『おおきなかぶ』という絵本で、「うんとこしょ、どっこいしょ」とみんなでかぶを抜きますが、そこでお話は終わります。でも表紙を見ると、みんなでかぶを担いで、家に持って帰るところが描かれている。先生方は、子どもに「かぶをうちに持って帰ってどうするのだろうね?」と声かけをする。子どもはお話しの続きを想像して、子どもなりに主人公になって「想い」を活動の中で発散するのです。お話を作る、想像する、絵を描くうちに、その先を想い描いていくなどして、子どもは満足する。先生方には、このような子どもの「想い」を、ぜひ遊び・活動の中で大切にしていただきたいと思います。
大澤洋美先生:子ども・保護者と信頼関係を築くために
品川区立御殿山すこやか園で園長をしております大澤洋美と申します。今年新しく立ち上がった幼保一体型施設に着任し、これからすてきな園にしていきたいなと、取り組んでいるところです。
まずは、少しワークショップをやってみたいと思います。ちょっと想像してみてください。ここに種があります。1年草で、何色の花でもいいです。この種を子どもだと思って土に蒔きましょう。どういう栄養が必要かもしっかり調べて、肥料も与えました。あとは毎日お水をあげるので「じゃあ、大きくなってね」…。これで、この種は大きくなりたいと思うでしょうか? 二人組になって、一人は育てる人、一人は種の気持ちになり、どう世話をされ、声をかけられると大きくなりたい気持ちになるか、やってみてください。
この種はきれいな花を咲かせたいと思っています。同じように、子どもは、いつも大きくなりたいと思っています。一人ひとり年齢も個性も違います。その子にとってどんな言葉が必要なのか、目の前の子どもの気持ちを受け止めて、大きくなりたい、困ったことをなんとかしたい、それに答えていくのが、私たちの仕事なのだと思います。
また、子どもの心に寄り添うこともとても大事なことですが、保護者の対応が今とっても難しいですよね。どんなことに気を配ったらいいのかというポイントを、今日はいくつかお伝えできたらと思います。

【第一印象が大事 ~相手の言葉を受け止めて、しっかりと向き合う態度~】
私は今、新しい園に来たばかりで、子どもと保護者の顔と名前を、写真などを見ながら、やっとのことで覚えたところです。「この先生、覚えてくれているんだ」というのが、まず第一印象ですよね。一方で、話を聞いてくれなかったり、乱暴な言い方をされたりしたら「この先生、この園、大丈夫かしら」という印象になってしまいます。保護者が安心できる対応、それはまず聞く態度に表れるのではないかと思います。作業をしている時は、一旦手を止め、保護者に体を向けて、顔を見て応えましょう。そして、まずは、保護者の言葉を「そうだったんですね」と受け止めます。そうすると「この先生、聞いてくれるんだ」と保護者の心がぐっと穏やかになります。
しかし、どうしても手が離せない場合もあります。そういう時は「今は十分に聞けないのですが、帰りに時間をとりますね」とか、シフトで帰りに会えない時は「また明日、お知らせください」などと伝えるといいでしょう。

【保育の見える化 ~子どもの様子が見えないから不安になる~】
保護者には預けている間の子どもの様子が見えない。だから不安になり、必要以上に心配してしまいます。だからこそ、できるだけ園の様子をこまめに伝えることが大切。「今日は、とっても上手にごはんをスプーンで食べていましたよ」とか、ちょっとのことでいいので、具体的に伝えることが大切です。
しかし、全員に伝えることは難しい場合もあります。そこで、その日の様子を写真に撮ってメッセージボードに貼っておくと、たった1枚でも自分の子どもが過ごした空間、空気感が感じられるだけで、保護者は安心します。
しかし、保育はとても忙しいので、先生たちの負担にならないやり方が重要です。フリーの先生にお願いする、すてきな場面を見つけたらそれぞれの先生が撮るなど、園でよい仕組みづくりを考えていくことも大切です。
それでも、まだ心配する人もいますよね…。そういう人には、私は思い切って保育を見に来てもらいます。その時に保護者が納得できるように説明するのは、中堅や主任の先生、副園長、園長の役目であると思います。

【判断のアンテナ~ますは受け止め、容易に引き受けたり、謝ったりしない~】
「帰りによく忘れ物をしてくるのでなくしてほしい」「もっと運動遊びを増やしてほしい」と言われたら、あたなならどのように応えるでしょうか? まず、保護者の言葉をしっかり受け止めましょう。そして、忘れ物に関しては、「今後は知らせ方を工夫して、私も一緒に確認していきます」など、具体的な方法を伝えることができます。
しかし、運動遊びについては、「わかりました」と言ってしまうのは危険ですね。園のプログラムもあるので、「他の先生とも相談して、後日お答えしますね」と一回受け止め、後で応える方法があります。自分で判断できることかどうか、その判断のアンテナはいつも張っておき、容易に謝ったり、引き受けたりしないことがポイントです。

【子ども・保護者の気持ちを受け止めるのが保育者の仕事】
自分としては精一杯保護者の気持ちに添うようにしたのだけど、想いが通じないこともありまよね。批判的だったり、非協力的だったり、感情的に意見を言ってくる保護者もいるかと思います。こんなに子どものことを一生懸命考えているのに…と思ってしまいますよね。けれども、そう言ってくる保護者の気持ちの裏には何があるのかな、と想像してみることも大事かなと思います。私たち保育者というのは、子どもの気持ちや保護者の気持ちを受け止めるお仕事だからと、割り切っていきましょう。「そういう想いがあったこと承知しました。園のほうでももう少し時間をいただいて考えていきたいと思います。お知らせいただいてありがとうございました」といったように、一回受け止めると、相手はまず言ったことで気持ちがおさまります。また、相手の気持ちがどうだったのかを考え、その原因は何かを考えることは、もしかしたら自分にとって、勉強になるよい機会になるかもしれません。
私たちは、“心の言葉”を読み取る仕事である、ということをいつも意識しながら、子どもにも、保護者にも関わっていくことが信頼関係を築く基本ではないかと考えます。伝えるという意識から、伝わるようにするという意識に変えていくといいと思います。正しいことを伝えようと思うと、直球で相手の心にぶつけてしまいます。でも伝わるようにするには、相手が受け止められる速度やコースをコントロールするようになります。
そして、何よりも子どもの心に寄り添うこと。子どもの心に寄り添う保育は、子どもが育ちます。子どもが育つと、そのことを保護者が感じて安心する。まずは目の前の子どもの種が芽を出したところに、どう寄り添っていくかを大事にしていくことで、子ども・保護者との良好な関係のサイクルができてくるのではないかと感じています。 ☆この後、乳児のための触れ合い遊びや寝かしつけ遊びをいくつか紹介していただきました。

※関口準先生、斎藤二三子先生は、ご都合によりご登壇できなくなり、大澤洋美先生にご講演いただきました。

多摩保育ゼミナール 6月講座内容
細田淳子先生:保育に活かすたのしい楽器表現 ~導入からかんたん合奏まで~
【「リズム打ち」と「イメージ打ち」】
楽器遊びというと、みなさんは、どんな遊びを考えますか? リズムに合わせて「はい一緒にやりましょう」みたいなのを考えますかね? そのようにリズムに合わるものを「リズム打ち」といいます。
一方で、例えば、絵本の『はらぺこあおむし』で最後にあおむしが蝶になった時、「わぁ、きれい、ちょうちょになったときの音、ここに楽器があるからやってみよう」なんて言って、タンブリンで、こんな感じで音を出したとしますよね(♪シャラシャラ~~)。さて、今何拍子でしたか? そう拍子ないですね。ちょうちょの羽根がパ~~っと広がった時の感じを表現する、これも楽器遊びです。これはイメージを音にしているので、私は「イメージ打ち」と名づけて、大学やあちこちでお話ししています。
「イメージ打ち」と「リズム打ち」の大きな違いは、「リズム打ち」は合わせる練習が必要。合奏とか発表会の時ですね。一方で「イメージ打ち」はいろいろな楽器に親しんだ経験があれば、いくらでも遊べて、練習は必要ない。先ほどのちょうちょの音を鳴らした子に「ちょっと違うんじゃない?」という先生はたぶんいらっしゃらないと思います。「すてきだね」「いいね」とお返事なさると思います。
というわけで、この「イメージ打ち」は、練習がいらなくて、子どもを丸ごと認めてあげられるので、すごくすてきな遊びだと思うんです。認めてもらえた子どもは、それが自信になる。自信になると、次に子どもから何か引き出そうと思った時の力になると思っています。
また、「イメージ打ち」は、音楽がちょっと苦手…という先生でも大丈夫。ぜひ普段の保育の中にちょっとずつ入れて、やっていただきたいなと思います。

【楽器との出会いを演出する】
楽器遊びですが、なるべく子どもと楽器との出会いが素敵に演出できるといいなと思います。
《私の音はこれゲーム》
 音の鳴るおもちゃや手作り楽器でもいいので、いろいろな楽器を床に置いておきます。フライパンな  んかもけっこういい音がしますよ。最初は布をかけておいて、子どもたちにその周りに来てもらい、「この中に素敵なものあるんだけど見たい?」と言って布を外します。どこかにフープを置いたり、丸い印をつけておき、手拍子しながら(音楽を流してもよい)みんなで周りを歩きます。ポンと先生が何かを叩くなど合図をした時に、そのフープにあるところに止まった人は、好きな楽器を1つ選びます。
このようにして順番にみんなが選んでいきます。最後の一人が選ぶ時も悩めるように、少し多めに楽器を置いておくのがいいですね。
《宝さがしゲーム》
鬼を一人決めて、他の子ども達は、「私の音はこれゲーム」で選んだ楽器を手にしてバラバラに座ります。鬼に見えないように、宝物を一人のポケットに隠します。鬼が宝物を持っている子の近くに行ったら、子ども達は楽器の音をだんだん大きくしていき、遠くなったらだんだん小さくします。このようにして、鬼が宝物を持っている子を探すというゲームです。
2歳でもできますが、2歳の場合は、子どもが鬼になって探すのはちょっと難しいので、保育室の棚とかにちょっと見えるように置いて、先生が、どこかな、どこかなって探します。「お口で教えるんじゃなくて、楽器の音で教えてね」と言うと、2歳児でもちゃんと音で教えてくれます。
まだ若かった頃、私は、楽器というのは、まず持ち方や叩き方を教えなくてはいけないと思っていました。でも、この遊びをすると、マラカスを反対に持っていた子も自然と大きな音が出る持ち方になるんです。余計なことを言わなくても、ちゃんと持ちやすくて、いい音が出るところを探すんですね。

【音をよく聞く耳を育てる】
楽器遊びの時って、音をわーって鳴らしてしまって、音をよく聞かない場合がありますよね。音をよく聞いてほしい時に、音をよく聞く仕掛けというか、環境をつくらなくてはいけないなと思います。
《あの音はどこへゲーム》
子ども達は床に座って目をつぶり、先生がトライアングルなどを叩きながら歩き周ります。そして、音が聞こえなくなったら、子ども達は目をつぶったままその方向を指さします。
目をつぶって音を追いかけている間は、一生懸命「音を聞く」。違う方向に指さしてしまってもかまいません。とにかくその時、音に集中することが大事。目をつぶると音ってよく聞こえるんですよね。

【音への興味を育てる】
《指揮者ゲーム》
以前、伺った幼稚園で、先生がカスタネットを子ども達に配る時に「まだ鳴らしちゃだめよ」と何度も言って配っていた保育を見学したことがあります。でも楽器を触ったら鳴らしたくなりますよね。禁止しないでできならいいなって思ったことがありました。
このゲームでは、思いっきり鳴らせるし、止めることもできます。子ども達が楽器を持って、指揮者が両手をパーに広げて上げている時は音をずっと鳴らしていいけれど、グーにしたら音を止める。指揮者は子ども達で交代にして、箱積み木なんかに乗ってやるといいですね。思いっきり「鳴らす」、「止める」を繰り返して、その感覚を最初の段階で身につけておくことは大事なのではないかと思います。

【拍子感覚を身につける】
「リズム打ち」には練習が必要と言いましたが、練習とは拍子に合わせることです。5歳だと6、7割、6、7歳になると9、10割ができるそうです。つまり未就学では、全員ができなくて当たり前。でも、なるべく多くの子にリズムに合わせる気持ちよさを経験してもらいたいなと思います。
普段の保育の中で歌を歌う時、何回か歌って慣れてきたら、膝や手を叩きながら歌ったり、机を叩いて歌ったりするといいですね。それができるようになったら、一拍ずつ休みを入れてみるとか、普段から拍子に合わせるという体験をしておくことが大事。それをしないで何か月も過ごして、突然クリスマス会とか発表会の時にリズムに合わせましょう、というのは無理なんですよね。とっても難しい。
そこで、知らず知らずのうちに拍子感覚が育つ遊びがあるんです。「せっせっせーの よいよいよい」の手合わせ遊びです。この遊びをしていれば、拍子に合わせるのが苦手な子も上手になる。でも、こんなにいい遊びなのですが、実は手合わせ遊びって、わらべ歌や外国の歌を合わせても10曲くらいしかないんです。なので、ぜひ子ども達と普段歌っている歌で、手合わせ遊びを作ってみるのもいいですね。

【合奏はくり返しのリズム = オスティナートにのって楽しむ】
同じリズムを繰り返すことをオスティナートといいます。それでは、グループごとに楽器を変えて、「もも」、「トマト」「アイスクリーム」のリズムをやってみましょう。
これを合わせるだけで合奏になるんです。子どもは自分ができるリズムを何度も繰り返して、身に付ける。しかも、「トマト」の子は「トマト」だけを覚えればいい。たくさんのリズムを覚えなくても素敵な合奏になるのです。そこに先生のピアノでメロディーが入ったり、歌を歌う子を入れたりしてもいいですね。リズムにのって楽しむことが一番の目標。たくさんのリズムを覚えて、上手にできることが目標ではないのです。最近は、ちょっとその傾向が強くなっているかなと思います。
※出典『わくわく音遊びでかんたん発表会』(細田淳子 著/鈴木出版)

ことば遊びゼミナール 10月講座内容
高橋京子先生:落ち葉であそぼう! 森のお魚釣りごっこ
森と子育て文化をつなぐ研究会「ウレシパモシリ」代表の高橋京子と申します。私は20年ほど前から、子どもにとって必要なものをずっとたどってきまして、やはり身近な自然を保育に取り入れることが大切だなと考え、3年半ほど前から全国の保育園、幼稚園で自然遊びのコーディネートや先生方の研修をさせていただいています。
特に最近では、都市型の保育の中で、葉っぱ1枚も拾わないで遊ぶ子、土をさわったことがない子、虫が嫌いな子がいっぱいいます。日本では、自然遊びというと、山や川に行かなくてはならないと思う人が多いかもしれませんが、日々の保育の中にあたりまえにある、毎日お散歩で通り過ぎている公園の葉っぱ1枚、小枝1本を保育の資源として利用することで、子どもたちの多様な育ちに向き合うことができると、私は確信しています。

【「森のお魚釣りごっこ」の導入・遊び方・展開】
では、さっそく今日は、公園にお散歩に行っても、ただ帰ってきたり、子ども達と葉っぱを集めておしまい…ではなく、それをどう次の保育につなげるかというのを、ぜひ先生方自身に子どもになって遊んでもらい、体験してもらいたいと思います。この「森のお魚釣りごっこ」は、秋になって公園に遊びに行った時にきれいな葉っぱを見つけても、その時限り…、というのはもったいないなと思い、その葉っぱを保育室に持ち帰って、きれいな色の時に製作にいかすことはできないかなと考えた遊びです。

◆遊びの導入◆
この遊びの導入として、私はよく『きんぎょがにげた』(作:五味太郎/福音館書店)の絵本を読み聞かせします。最後に「絵本の中の金魚が逃げちゃった!」と言って、落ち葉の中に画用紙で作った金魚を隠しておいて、子どもたちに探してもらいます。体を動かすかくれんぼ遊びみたいな遊びから入ると子どもの遊びへの思いが深まります。

◆魚と釣り竿を作る◆
色画用紙に好きな魚を描いて、ハサミで切り取ります。そこに両面テープを貼って、落ち葉を魚のうろこに見立てて貼っていきます。出来上がった魚にゼムクリップをつけ、セロハンテープで留めます。釣り竿は、小枝の先にタコ糸を結び、上からテープで留め、垂らしたタコ糸の先に磁石を結びます。

◆魚を釣って遊ぶ◆
保育室に持ち込む場合は、今日のようにビニールシートを敷き、落ち葉を置いて池に見立てます。その中に魚を入れて、魚釣りをしましょう。ビニールシートの部分は池なので、中に入っちゃったら「おぼれちゃうよ!」と言ったり、池の中に浮島を作ったり、平均台を置いて橋に見立て、その上から釣れるようにしても盛り上がりますよ。

◆大きな魚を釣る◆
ここまでは、個人プレーでしたが、みんなで一緒に遊べるように大きなお魚を事前に作ってきました。最後にこの大きなお魚をみんなで力を合わせて釣り上げましょう。外遊びは、個人的な小さな遊びもいいのですが、大きな遊びに変えることも大切です。ぜひ園でもやってみてください。これ、子どもたちも大好きですよ。

◆遊びのシェアリング◆
このように子ども達と魚釣り遊びをした後に、「釣った魚どうしよう?」と言うと、魚屋さんを始める子どもがいたり、「水族館を作りたい」と言う子どもがいたり、子ども達が次の遊びにつなげてくれます。それを先生方に「じゃあ、どうしたらできるかな」と一緒に考えていただいて、例えば保育室に持ち帰って、保育室の壁面装飾で壁面全体を水族館にして遊んだりとか、もしくは、ままごとで焼き魚や煮魚にしたり、魚屋さんになったりと展開していきます。このような、子どものいろいろな思いが、次の遊びへ継続して、展開していく場面を、今までにたくさん見てきました。
では、今日も実際にみなさんの作ったお魚を壁に貼って水族館にしてみましょう。
とっても素敵ですよね。紙だけのベースより、自然のいろいろな茶色や赤、黄色の落ち葉が加わるだけで、質感が全然違ってきますよね。

【【自然素材を保育に取り入れて、子どもと身近な自然をつなぐ】
みなさん、いつも公園で落ち葉を踏んで歩いていますよね? でも、そんな足元の落ち葉1枚1枚を丁寧に持ち帰って、保育教材としていかしてあげれば、1枚1枚がこんなに喜んでいますよね。
以前、恩師である東京医科歯科大学の生物学の先生が「美しいものを子どもたちに見せたかったら、自然の中に連れ出しなさい。自然の中には美しいものがいっぱいありますよ」と教えてくださいました。
紅葉の季節って1年を通して、一時ですよね。落ち葉を持ち帰っても1週間はとっておけません。その瞬間、瞬間の美しいものを、ぜひ保育室に持ち込んで保育教材としていかしてもらいたいと思います。自然物を保育に取り入れることで、子どもは多様なもの、多様な色に触れることができます。もしかしたら、匂いをかぐ子もいるかもしれないし、葉っぱの手触りの違いに気がつく子がいるかもしれない。ぜひ自然素材を保育に取り入れて、子どもと身近な自然をつないでいっていただきたいと思います。
よく先生方に「この作った魚を作品展につなげるには、どうしたらいいか」と聞かれます。今はきれいですが、1週間も保育室に飾っておけば、葉っぱの色はどんどん抜けて変わってしまいます。それは、命があるからですね。
自分が拾った黄色や赤の大切な葉っぱが1週間後には、茶色になって、だんだん年をとるとかたくなって、ボロボロになってしまう…。それが、命の証であることも、ぜひ子どもたちに伝えてほしいと思います。
でも、やっぱり作品自体をとっておいて、保護者にも見せたいという時は、カラーコピーをおすすめします。葉っぱは肉厚があるので、カラーコピーするとすごく素敵です。そして例えば、お魚に名前をつけて主人公にして、大型絵本を作ったり、“のはらうた”のようにポエムのようなものをつけたりしてもいいですね。
葉っぱを拾うだけではなく、製作にいかし、その時の子どもの心を言葉に変えたり、表現に変えたりしていく。このような単なる自然遊びではありますが、実はオールラウンドで、5領域全部にまたがっています。それが日々の保育の中でできる。逆に日々の保育の中でなくては、できないんです。

【自然遊びは、ひとりひとりの個性を認め合える遊び】
私は、今までにドイツや北欧の自然遊びをいろいろ見学してきたのですが、向こうでは、疲れきるほど遊ぶ、汚れきるほど遊ぶ、そして子どもがどれくらいハッピーだったかを大切にして保育をされていました。あるドイツの森の幼稚園にうかがった時、「日本には受験があるから、自然遊びはできない」と言われたことがあります。
しかし、世界中、どこでも子どもにとって必要なことって同じですよね。国も文化も違えば、親の選ぶものも全然違う…。だったら、子どもにとって必要なものを親が選びやすいように提案する。園庭も小さくて自然が少ない都市型の園でも、虫がきらいな先生でも、自然遊びをしてきたことがない先生でも、日々の保育力をもってできる自然遊びを提案していくのが、私たち「ウレシパモシリ」の活動です。
自然遊びは、いつでも、誰でも、どこでも、おもしろいと思えばできることなんです。安全にさえ気をつければ、特別な自然の知識や技術はいりません。
自然は多様であること、落ち葉1枚でもきれいなこと、それを子どもたちが遊びながら感じることで、子どもたちひとりひとりも違っていていい…と認め合える。そんな遊びが自然遊びには、より多くあると確信しています。

<★講座内では、この他にも、いろいろな園で行った自然遊びの事例や遊びの連続性についても紹介してくださいました。>
ことば遊びゼミナール 12月講座内容
アップルジャム:“みんなであそぼう
【ことばで遊ぶコーナー】

《すてきなアップルジャム》
アップルジャムのテーマソングを聞いてもらいました。私たち、アップルジャムは横浜市都筑区にある「りんごの木」から、保育を終えてやってきました。
今、園ではどんな遊びをしているかというと、4・5歳児のクラスは今、「ずっともっと3日間」をしています。これは、4・5歳児のこの頃は、人間関係が膠着して、遊びが行き詰まってしまうんですね。そこで、大人が何か仕掛けようということで、片づけをしないで遊びを3日間続けていくということをしています。

《たたいてみよう》
体のいろんなところを歌詞の通りに叩く遊びです。歌に合わせて、隣の人とやってみましょう。遊びながら、身体部位の名前を覚えていきます。

《ヤッホー》
ヤッホーってやまびこですよね。「~のひと! 例えば、長男長女のひと~」って言いますので「自分だな」と思ったら大きな声で、「ヤッホー」って言ってください。掛け合い遊びです。

《なぞなぞ歌合戦》
歌に合わせていろいろな、なぞなぞを出します。わかったら手を挙げてください。
「パンはパンでも硬くて食べられないパンは?」「フライパン!」
「家の中で一番年をとっているのは?」「廊下(老化)」等々

《いちどにいうよ》
今度の遊びは、私たち3人が、ひと文字ずつ一緒に言います。それらを合わせるとあるひとつの言葉になります。それを当ててください。
「たいこ」「違います」 「たんす?」「たは、あってる」 「こたつ」「大当たり!」
その他に、「サンタ」や「おもち」など。
この遊びは、保護者会や職員間の余興にもお勧めです。4人でもできますね。

《顔出し紙芝居 3匹のこぶた》
この顔出しの紙芝居をどうして考えたかというと、よく観光地にありますよね、顔を出して記念写真を撮るのが。そこで、紙芝居を大きくして、顔を出したら、いろんな表情が出せて面白いよねということで作りました。
コツは、顔を出す位置を一定にすることです。そして、一定のところから顔を出しても不自然ではない、おはなしを選定することです。

【動くコーナー】

《ねこのスイッチ》:ネコになってゆっくりゆっくり体を動かす体操。

《忍者体操七変化》
子ども達が大好きな体操です。運動会の準備体操として行っています。ふろしき1枚で、忍者の頭巾ができるので頭巾を被って忍者に変身して遊んでください。

《ぴょんちゃんうさぎ》
運動会での保護者向けの競技として取り入れています。「ジャンケン列車」のアレンジです。両手を頭にのせてウサギに変身。歌に合わせてジャンプして、ジャンケンポン!
「あいこ」になった場合は、「かいさ~ん」と叫んでバラバラになり、初めから始めます。最後に一番長くつながったチームの先頭の人が優勝です。

《親子でメリーゴーランド》
♪おやこでメリーゴーランド 手と手をつなごう ちいさいぎゅぎゅぎゅ はなしちゃだめよ♪ 手をつないで歌に合わせて、グルグルグルグル回る遊びです。

《まめまきだいすき》:プランターに植えた豆が成長していく様子をダンスにしました。

【観たり、聴いたりコーナー】

《いちにのたいそう》:お母さん指からはじめて、お父さん指が最後に登場する指遊びです。

《ピアニカ3重奏》
ベースにソプラノ、そしてちょっと高級なピアニカによる3重奏です。子ども達にいい音を聞いてもらって、子ども達に「やりたい!」と思ってもらえたらなあと思っています。

《シューストン》:1本指から4本指までを使った、指遊び。
《サンタのおくりもの》:パネルシアター
《子猫のクリスマス》:ブラックシアター
《こりすのクリスマス》:タングラムであはなしに合わせた構成遊び。

《心にりんごがひとつある》
アップルジャムのエンディングテーマソングです。新沢としひこさんと中川ひろたかさんに作っていただいた曲です。
ことば遊びゼミナール 1月講座内容
小澤直子先生・小澤るしや先生:ヨガで あそぼう! ~心と体を元気にするアートヨガ・ほぐしあそび


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